最近、「争族」という言葉を耳にすることがあると思いますが、遺産をめぐって家族が争うケースが多く見られます。
多くの方が「うちに限って」と考えるのですが、実は遺産の多い家庭よりもごく普通の家庭の方が争うことが多いのです。
仲の良かった家族が、自分の死をきっかけに関係が崩れるのは悲しいものです。
また、遺言を残しておかなかったばかりに、配偶者が家を失うこともあります。
そのような事態を避けるためにも、遺言を遺すメリットがあるのです。
また、遺言を残すことにより、自分の財産を整理したり、人生を振り返ったり、家族のことを思ったりする良い機会になると思います。
そのため、一年に一度恒例行事として、遺言を書く人が多くいるのです。
遺言を残すには、まだ年齢的に早過ぎると考える人もいますが、遺言を残すには「遺言能力」が必要になってきます。遺言能力とは、遺言をするために必要な
行為の結果を弁識、判断しうるに足る意思能力です。つまり、その能力がないときに残した遺言は無効になってしまうのです。あの時書いておけば、と
後悔する前に書くことが必要です。
遺言はいつでも撤回や書き直しができます。最初は不安なこともあるかもしれませんが、一度書いてみることをおすすめします。